櫻子さんの足下には死体が埋まっている

キスマイの藤ヶ谷太輔さんが演じる正太郎と櫻子さんがコンビニの前で謎の幼子に出会います。その幼子の家にいくと、母親の死体を発見してしまいます。櫻子さんの三度の飯より大好きな骨に対する尊敬の念と知識の深さに関心しました。

櫻子さんは静かに熱い人

櫻子さんの足下には死体が埋まっているは、エブリスタで掲載されていた人気の携帯小説を下敷きにドラマ化されたものです。
原作と設定が異なるため一部ファンからは賛否の声が上がりましたが、主演の観月ありささんの堂々たる演技はまさに原作の九条櫻子さんそのものでした。
まず、着目したのが第二話です。キスマイの藤ヶ谷太輔さんが演じる正太郎と櫻子さんがコンビニの前で謎の幼子に出会います。その幼子の家にいくと、母親の死体を発見してしまいます。
謎を解き、床下からもう一人の子供を発見した櫻子さんはまだ息のあるその赤ちゃんを必死で救命措置をとります。
いつもはクールで死体や骨にしか興味のない櫻子さんが幼い命を繋ぐため必死になっている姿がとても感動的です。
しかもこの時櫻子さんは現場に戻ってきた犯人に襲撃されそうになります。それでも構うことなく赤ちゃんの救命を行う櫻子さんの命に対する考え方が垣間見えるシーンでした。
その後、コンビニで出会った方の幼子、お姉ちゃんには幼子なからも一人の人間として扱い母親の死を櫻子さんが説くシーンは涙してしまいました。
残酷だけど事実で、幼すぎて理解はできないだろうけど決して逃げてはいけない現実にやるせなさを感じました。

骨と推理の匠

櫻子さんの魅力は何と言っても三度の飯より大好きな骨に対する尊敬の念と知識の深さです。骨から標本をつくりだす技は匠の域にすら感じるほどです。
その一方であまりの骨好きは他人から見ると変人以外の何者でもなかったりします。食べ物の骨にも必ず櫻子さんは反応してしまいます。
正太郎の食べたホッケの骨やフライドチキンの骨までも標本や観察、研究の対象になってしまうのです。
だからこそ白骨遺体から死亡推定時期や性別ばもちろん時には利き手や死因まで見抜いてしまうのは流石としか言い様がありません。
象徴的なシーンがあるのは第五話です。抜群の推理力と観察力で失踪していた女性の死体を振り当てた櫻子さんはその骨を見て、自殺ではなく他殺であると見抜きます。
犯人はシラをきりとおすことが出来ずに殺したことを自白してしまいます。見ていて圧巻でした。

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